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『シシになる。ー遠野異界探訪記』出版記念イベントツアー@BOOKNERD/盛岡
日時:2025年7月27日(日)17時30分〜19時(開場17時)
場所:BOOKNERD(盛岡市内丸16−16 大手先ビル 1F)
定員:50名
参加費:1500円+1ドリンクオーダー
※ドリンク代は当日会場でお支払いいただきます
何も知らずに東京から移り住んだ岩手県遠野市。河童やザシキワラシのいる『遠野物語』の世界で出会ったのは、“シシ”になる人々だった。遠野に伝わり400年が経つ郷土芸能「シシ踊り(獅子踊・鹿踊)」。ひょんなことからその踊り手となり、自ら”シシ”として生きる作家・プロデューサーの富川岳が書き下ろした渾身のノンフィクションが6月21日に出版された。
今回のイベントでは、新刊で丁寧に描かれたシシ踊りの世界や遠野の異界性、『遠野物語』最終話に隠された謎を著者自らが解説する。人はなぜ今も獣を被って踊るのか、シシになる必要があるのか。自分は何を取り戻そうとしているのか──。
また、作家として商業出版デビュー作となる本書が生まれた背景を振り返り、自費出版と商業出版の違い、編集者との出会い、執筆の環境や体制などの裏側も語る。ぜひ本を書くことに興味がある人も聞きに来てもらいたい。
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富川岳『シシになる。──遠野異界探訪記』(亜紀書房)
東京の広告会社で働いていた著者が、河童やザシキワラシをはじめ妖怪、精霊、神々など…この世ならざる気配に満ちた遠野に導かれるように移住し、いつの間にか400年続く郷土芸能「シシ踊り」の踊り手となって、人から”シシ(獅子)”へとトランスフォームしていく激動のプロセスを描いたノンフィクション。
岡本太郎も目にし、民俗学者・柳田国男を戦慄させた「シシ踊り」。牛の角、龍の鼻、鹿の目を持つ霊獣シシ。人はなぜ獣を被って今も踊り続けるのか、また踊り続けなくてはならないのか。デジタル偏重時代の今、僕は一体何を取り戻そうとしているのか──。その問いはやがて、民俗学の夜明けを告げた歴史的名著『遠野物語』の最終話に秘められた謎をも解き明かしていく。
いつしか周囲に生まれる、奇跡のような出会いと物語——民俗学をベースとした様々な創作活動や文化振興を行い、いま各界から注目を集める若きプロデューサーが10年にわたるリサーチと実践、そして研究者との協業をもとに熱量を込めて書き下ろした、渾身の商業出版デビュー作。この本を読まずして遠野は語れない。民俗学の聖地に新時代をもたらす物語がいま始まろうとしている。
[解題&用語解説]桜井祐(九州産業大学准教授)
[造本設計]吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)
[推薦]森田真生(独立研究者)&ドミニク・チェン(情報学研究者)
[巻末漫画]五十嵐大介(『海獣の子供』『リトル・フォレスト』)
<出演者プロフィール>
富川岳
シシ/作家。1987年、新潟県長岡市生まれ。岩手県遠野市在住。都内の広告会社にプロデューサーとして勤務した後、2016年に岩手県遠野市へ移住。恩師との出会いをきっかけに『遠野物語』に戦慄して以来、民俗学をベースとした様々な創作活動や文化振興を行う。2018年から張山しし踊り(遠野郷早池峰しし踊り張山保存会)に所属。郷土芸能「シシ踊り」に傾倒する日々を送る。2023年『本当にはじめての遠野物語』(遠野出版)、2024年『異界と共に生きる』(生活綴方出版部)、2025年6月『シシになる。──遠野異界探訪記』(亜紀書房)。株式会社富川屋代表、遠野市観光協会理事。遠野文化友の会副会長。
https://www.instagram.com/gaku.tomikawa/
早坂大輔(BOOKNERD 店主)
1975年秋田県生まれ。サラリーマンを経て、2017年に岩手県盛岡市に独立系書店〈BOOKNERD〉を開業。書店経営の傍ら、出版も手がける。著書に『ぼくにはこれしかなかった。』。
https://www.instagram.com/booknerdmorioka/
宮本拓海(編集者)
1994年生まれ。岩手県奥州市出身。2019年4月から企画・執筆・編集を行うフリーランスとして活動。2025年4月、友人たちとともに奥州市水沢に〈planter〉をオープン。カフェ・シェアオフィスの運営も行っている。将来の夢は、奥田民生のように生きること。
https://www.instagram.com/cfyhdvj/?hl=ja